未経験から始める設備工事|最初に取るべき資格は?給料が上がる資格は?プロが本音で答えます

「設備工事の仕事でしっかり稼ぐには、資格が大事だよ」

業界に興味を持って調べ始めると、きっと多くの人がそう口にするのを聞くでしょう。それは、まぎれもない事実です。資格は、あなたの技術や知識を客観的に証明し、自信と収入を押し上げてくれる強力な武器になります。


しかし、ここで一つ、とても大切な質問があります。

「では、どの資格を、どの順番で取ればいいのでしょうか?」


やみくもに資格の勉強を始めても、時間と労力がかかるばかりで、なかなか成果に結びつかないかもしれません。本当に大切なのは、資格を取ることそのものをゴールにするのではなく、あなたが思い描く未来の自分から逆算して、「今、どの資格を目指すべきか」を考える戦略的な視点です。


この記事では、未経験から設備工事の世界に飛び込むあなたが、5年後、10年後も「この仕事を選んでよかった」と心から思えるように、キャリアプランに沿った資格取得の具体的な道筋を、本音でお話ししていきます。資格という武器を最大限に活かして、あなただけのキャリアを築き上げていきましょう。




まずは全体像を把握!設備工事の資格マップ

「資格」とひとことで言っても、設備工事の世界には本当にたくさんの種類があります。いきなり一つひとつを調べ始めると、情報量の多さに戸惑ってしまうかもしれません。まずは森全体を眺めるように、資格の全体像を掴んでおきましょう。



国が認める「国家資格」と、団体が認める「民間資格」

資格には、法律に基づいて国がその能力を証明する「国家資格」と、業界団体などが独自の基準で認定する「民間資格」があります。設備工事業界でキャリアを考える上で、特に重要となるのは「国家資格」です。特定の工事を行うために必須であったり、会社が公共工事を請け負うために必要な資格であったりするため、持っていると仕事の幅も、会社からの評価も大きく変わってきます。



仕事の役割で変わる、2種類の資格

もう一つ知っておきたいのが、仕事の役割による資格の違いです。

一つは、実際に現場で作業を行うために必要な資格です。例えば、「ガス溶接」や「高所作業車の運転」といった技能講習や特別教育がこれにあたります。これらは、現場で安全に作業するための許可証のようなものです。


もう一つは、工事全体を管理・監督する「施工管理者」になるための資格です。代表的なものが「管工事施工管理技士」で、現場のリーダーや責任者を目指す上では避けては通れない、非常に価値の高い国家資格です。

まずは作業を行うための資格で経験を積み、ゆくゆくは管理する側の資格を目指すのが、キャリアアップの王道と言えるでしょう。




【未経験者必見】キャリアステップ別・資格取得ロードマップ

資格の世界の地図を、なんとなくご理解いただけたでしょうか。ここからは、いよいよ本題です。未経験からスタートするあなたが、着実に、そして効率的に市場価値を高めていくための具体的な資格取得のモデルプランを、3つのステップに分けてご紹介します。



STEP1(入社〜1年):現場の「パスポート」を手に入れる

まず目指すのは、現場でできる作業の幅を広げるための資格です。これらは比較的取得しやすく、持っていると「お、やる気があるな」と先輩からの信頼にも繋がります。


技能講習・特別教育: 高所作業車の運転、玉掛け、足場の組立て、ガス溶接など、現場作業に欠かせないものがたくさんあります。会社からの指示で取得することがほとんどですが、自分から積極的に取りたいとアピールするのも良いでしょう。


第二種電気工事士: エアコンの設置工事など、設備工事では電気を扱う場面が多々あります。この国家資格があれば、できる仕事の範囲がぐっと広がり、キャリアの初期段階で大きな強みになります。



STEP2(1〜3年):一人前の技術者としての「証明書」

現場作業に慣れ、仕事の全体像が見えてくるこの時期には、より専門性の高い国家資格に挑戦しましょう。このステップの資格は、あなたが「一人前の技術者」であることを公に証明するものになります。


給水装置工事主任技術者: 水道工事を行う上で、法的に必須となる非常に重要な資格です。この資格を持つことで、責任ある仕事を任されるようになります。


ガス機器設置スペシャリスト: ガス機器の設置に関する専門知識と技能を証明する資格で、お客様からの信頼に直結します。



STEP3(3年目以降):現場のリーダー、管理職への「挑戦権」

チームの中心として、そして将来的には現場全体を動かすリーダーとして活躍したいなら、このステップの資格が必須となります。難易度は上がりますが、取得できれば年収もキャリアも大きく飛躍する可能性を秘めています。


管工事施工管理技士(2級→1級): 設備工事における最も価値ある国家資格の一つです。2級から挑戦し、実務経験を積んで1級を取得するのが一般的なルート。これがあれば、大規模な工事の責任者として活躍する道が開けます。




給料だけじゃない。資格があなたのキャリアにもたらす3つの大きなメリット

資格を取得するためには、もちろん勉強が必要です。忙しい仕事の合間を縫って時間を作り出すのは、簡単なことではないかもしれません。しかし、その努力をしてでも手に入れる価値が、資格には確かにあります。それは、単純にお金がもらえるというだけではない、あなたの技術者人生そのものを豊かにしてくれる価値です。



1. 「資格手当」や「昇給」という、目に見える評価

多くの会社では、特定の資格を取得すると、毎月の給料に「資格手当」が上乗せされます。これは、あなたの努力と能力を、会社がきちんと評価してくれているという分かりやすい証です。また、昇給やボーナスの査定においても、資格の有無は大きな判断材料になります。頑張りが目に見える形で報われることは、仕事へのモチベーションをさらに高めてくれるでしょう。



2. 転職市場における、あなたの「市場価値」が上がる

将来、もしあなたが別の会社で働きたいと考えた時、資格はあなたの経歴を雄弁に語る「推薦状」の役割を果たします。特に国家資格は、あなたの技術レベルを全国どこでも通用する基準で証明してくれるため、「この人を採用すれば、これだけの仕事は任せられる」という安心感を相手に与えることができます。選択肢が増えるということは、より良い条件や、より自分がやりたい仕事を選べる可能性が広がるということです。



3. 仕事の幅が広がり、「やりがい」が深まる

資格を持つことで、法的にあなたしかできない独占業務や、より責任のある仕事を任されるようになります。最初は先輩の指示に従って作業していたのが、自分の判断で仕事を進められるようになる。小さな現場から、チームをまとめるリーダーへ。そして、大規模な工事全体を動かすプロジェクトマネージャーへ。資格は、あなたを次のステージへと引き上げてくれる階段のようなものです。できることが増えれば、仕事はもっと面白くなる。その実感こそが、技術者として成長していく上での最大の喜びかもしれません。




成長を加速させるのは「環境」。資格取得を本気で支援する会社の見極め方

ここまで、資格がもたらす多くのメリットについてお話ししてきました。しかし、忘れてはならないのが、資格取得は決して孤独な戦いではないということです。特に未経験からスタートする場合、あなたの「学びたい」という気持ちを、会社がどれだけ本気で応援してくれるか。その「環境」こそが、あなたの成長スピードを大きく左右します。


では、あなたの成長を本気で後押ししてくれる会社は、どうすれば見極められるのでしょうか。求人票の「資格取得支援制度あり」という言葉だけを鵜呑みにしてはいけません。大切なのは、その「中身」です。


例えば、私たち株式会社マツモト設備では、社員の成長を会社の最も大切な財産だと考えています。だからこそ、資格取得の支援にも本気で取り組んでいます。業務に必要な資格を取得するための受験費用や、講習会への参加費用は、会社が全額を負担します。これは、「お金の心配をせずに、安心して勉強に集中してほしい」という会社からのメッセージです。


しかし、支援はそれだけではありません。試験前になると、経験豊富な先輩社員が講師役となって、社内で勉強会を開くこともあります。一人で参考書を読んでいても理解しにくいポイントを、現場を知り尽くした先輩が分かりやすく解説してくれる。仲間と一緒に学ぶことで、モチベーションを維持しながら、合格という同じ目標に向かって頑張ることができます。


このように、金銭的なサポートはもちろんのこと、あなたの「学びたい」という意欲に、組織全体で応えようとする文化があるかどうか。それこそが、あなたの未来を本気で考えてくれる会社かどうかを測る、最も確かなものさしになるのです。


もし、私たちの「挑戦を後押しする文化」に少しでも共感いただけたなら、私たちの価値観や働く環境について、より詳しく覗いてみませんか。

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まとめ:資格という名の武器を手に、自分だけのキャリアを切り拓く

今回は、未経験から設備工事の世界を目指すあなたへ向けて、資格というテーマを深掘りしてきました。


資格は、単なる知識の証明書ではありません。それは、あなたの努力の証であり、未来の可能性を広げるための強力な武器です。そして、どの武器を、どの順番で手に入れていくかという「戦略」が、あなたの技術者人生を大きく左右します。


まずは、現場でできることを増やすための「パスポート」となる資格から。次に、一人前の技術者であることを示す「証明書」を手に入れる。そして、将来的には、現場のリーダーとして活躍するための「挑戦権」を掴み取る。


この記事でご紹介したロードマップを参考に、あなた自身の5年後、10年後の姿を思い描いてみてください。その理想の姿に近づくために、次に何をすべきかが見えてくれば、日々の仕事にも、より一層のやりがいと目的意識が生まれるはずです。


もちろん、その道のりは一人で歩む必要はありません。あなたの成長を心から願い、本気でサポートしてくれる会社という最高のパートナーを見つけること。それが、あなたのキャリアを成功に導くための、最も確かな近道となるでしょう。


この記事が、あなたの次の一歩を考えるきっかけになれば幸いです。

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